外壁塗装 大阪のジャンル別速報
高温期間または低温期間のいずれが、カレンダーで定めた1か月の問に頻繁に起こるかは偶然のことです。
その結果、月平均気温はたまたま高温になったり低温になったりします。
このようにして、月平均値にあいまいさが生じることになり、これが「気候ノイズ」な平年偏差が気候ノイズと同じくらいであれば、それは意味のある異常だといえないからです。
日本の位置している中緯度では、1か所の月平均気温データの気候ノイズは約2℃で、年平均気温データでは約0.7℃です。
従って、このようなデータを用いたのでは、0.5℃以下の温暖化の気候シグナルは、気候ノイズに邪魔されて見出すことができません。
広域で平均した気温データの「気候ノイズ」は、1か所の場合に比べて、非常に小さくなります。
次の理由によっています。
月平均値に「気候ノイズ」をもたらしているのは、日程度の気温変化です。
この変化は、高気圧や低気圧の発生や移動によって起こるものです。
地球規模に比べて比較的狭い3000キロメートル以下の地域内での変化です。
もっと広い地域内では、ある場所で低気圧が発生しても、別の場所で高気圧が発生していますから、それらの影響はその地域内で相殺されます。
また、低気圧がその地域内を移動しても、その地域全体の平均値にはほとんど影響が現れません。
このように、広域の空間平均値では、気候ノイズをもたらす局地的変化の影響が相殺しますから、「気候ノイズ」は小さくなるのです。
北半球全体で平均した陸上の年平均気温の気候ノイズは約0.09℃で、1か所のデータの分の1程度ですから、0.5℃程度の気候シグナルでも充分に見出すことができるのです。
この理由から、温暖化の「気候シグナル」を見出そうとする場合、全地球平均気温や半球平均気温が用いられるのです。
地球全体の平均気温の変化を観測データから決める場合、世界各地の観測所のデータを総合して計算します。
過去百年間の気温データを継続して利用できる多くの観測所は、主に中緯度の大陸に偏在していて、極地方、熱帯地方や海洋上では少ないのが実状です。
地理的に偏在しているデータから広域平均値を正確に求めようとしますと、データのない場所の値を周辺のデータを利用して推定する工夫が必要です。
広域の平均気温を求めようとする際に問題になるのが、ヒートアイランドの影響です。
東京での1月の日最低気温の月平均値の偏差で、東京と約100キロメートル離れた利根川河口の銚子のデータです。
これらの2か所では、×印で示した年々の値が約4℃の範囲で不規則に変化しています。
実線で示した5年間の平均値から長期的な傾向が分かりますが、銚子では目立った変化傾向は認められません。
これに対して、東京では、第2次世界大戦のあった1940年代から昇温が始まり、最近では百年前より約2℃も高温です。
明らかに大都市で起こった局地的なヒートアイランドの影響です。
東京以外の都市でもこのようなヒートアイランドの影響は起こっていて、人口の多い都市ほどその影響は大きいのがふつうです。
局地的なヒートアイランドの影響を被ったデータを利用して、地球全体の平均気温を求めると、実際に地球規模の温暖化が起こっていなくても、あたかも温暖化が起こったかのように結果が歪んでしまいます。
米国の航空宇宙局のジェームズ・ハンセンらは、過去百年間の全地球平均地上気温の推移を観測データから求めました。
その際、すべてのデータを利用した場合と、1970年現在の人口が万人以上の都市のデータを除外した場合の両方を計算しました。
彼らは、今世紀後半では、大都市のデータを含んだ結果がそれを除外した結果よりも約0.1℃高温であることを示して、ヒートアイランドの影響はこの程度だと主張しています。
気温データに対するヒートアイランドの影響は、人口の多寡だけでは完全に識別できないことが分かっています。
人口が3万人程度のアラスカのフェアバンクスでは、状況によって、ヒートアイランドの影響が10℃以上に達する日のあることが報告されています。
アラスカのような高緯度地方では、顕著な気温逆転層が度々発生して、少ない人口の町でも顕著なヒートアイランドが出現するのです。
高緯度地方では観測所が少ないので、フェァバンヒートアイランドの影響を避ける方法として、思いつくのは海上の気温データを利用することです。
海上ではヒートアイランドの影響の心配はありません。
海洋は、全地球表面の70%以上の面積を占めていますから、地球規模の気候変動の実態を知るためには欠かすことができません。
商船や漁船による海上気象観測が約百年前から実施されてきました。
9世紀の半ばに、海上を航行する船舶に対する天気予報サービスを交換条件として、船舶の気象観測データを気象台へ通報することが、国際的に開始されました。
これらのデータが、気候変動の研究に利用できるデータベースとしてまとめられたのは、1980年代の後半でした。
商船や漁船による観測データは、ふつう陸上の観測に比べると観測誤差が大きいので、気象の専門家の中にはこのデータを用いることをためらう人もいます。
観測精度よりも、船の運行や観測の容易さを優先的に考えて、観測用測器の設置されている場合が多いようですから、船舶の気温の観測データが、しばしば、正しい気温よりもかなり高い値を示すことがあり、最悪クスなど小都市を除外すると、全地球平均気温の信頼できる算定ができなくなります。
陸地の広域の平均気温を求めようとする場合、ヒートアイランドの影響が介入しないようにする適当な方法はまだ確立されていません。
二酸化炭素などの増加による温暖化を過去の観測データで確認しようとする場合、船舶による海上データが好適です。
異常高温を示す場合が、特に、第2次世界大戦中のデータについて頻繁に起こりました。
夜間の観測の際、照明で温度計を照らすと、敵の潜水艦に狙われる心配があったので、外気の温度を観測しないで、船室内で済ませていた場合が多かったからです。
さらに、船舶の観測は、世界の海洋上に一様に実施されるのではなく主な航路に集中しており、また、台風などの嵐を避けて迂回することがあるので、海域としても偏っています。
このように船舶の観測データには欠点があります。
誤差を適当に補正すると、多数のデータから統計処理して求めた月平均値や年平均値は、たとえ日々のデータの誤差が大きくてもかなり信頼できるものとなりますから、温暖化に関する研究に充分役立ちます。
このデータから計算した海洋全体で平均した年平均気温では、「気候ノイズ」が0.02〜0.04℃ですから、2世紀始めからの二酸化炭素の増加による温暖化を充分に検出できる。
今世紀の間、海上での有意な温暖化は、1930年代以前と1960年代以後に限って認められましたが、その原因を探る手掛かりを、南北両半球の平均気温の推移から見出すことが観測データから求めた過去百年間の実際の温暖化は、この範囲内に入っています。
従って、今世紀の温室効果気体増加の影響がすでに顕在化している、と結論できると思われるかも知れません。
自信をもって結論を出すためには、なお、検討すべき問題が残されています。
その問題は、歴然とした温暖化が1930年代以前と1960年代以降に限って認められて、その中間の期間で温暖化が起こっていないことです。
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